WBSで海外製品の日本市場参入状況がレポートされていた。
デザインの良い電気ケトルで伸びているT-Falや、20代をターゲットに絞って広告展開する栄養ドリンクのRed bullがレポートされ、日本の消費者のライフスタイルを掴んだブランディングが良いということだった。このようなブランディングは海外企業に一日の長があるとしていた。
確かに、日本企業は製品の価値を追求し、多少お値段が張ろうとも、技術を誇示し、それを製作した企業イメージを高めるブランディングはうまいと思う。
小さくて、よくできている物を追求する物作り。世界に追いつくための高度成長と消費拡大。これらを突き詰めていけば、消費者が置いてけぼりというのはよく分かる。しかし、最近ようやく転換しはじめた業界がある。それは、ケイタイ。
auのIIDAは「LIFE > PHONE」というまさに消費者に目を向けたブランディングを試行しているし、ドコモも機種の分類をライフスタイル視点で別けるようになってきた。softbankは今ひとつの感じではあるが、ここはまだシェアの確保に努めている段階だ。キャリアとしての収入と機器本体の収入を別けなければならなくなってきたという背景があるものの、必要な機能に絞った携帯、使いやすい携帯がもっと出てくるのではないかなと期待している。
もう一つ、消費者目線になった製品がある。
それは、掃除機のダイソン。社長自ら意固地に技術力を売りにして、改良すべきところは無いというような代物だった。けれども、大きさが日本のライフスタイルに受け入れられないという事実に直面したのかもしれない。あっさり、小型化してしまった。小型化されたということで注目している人も多いのではないだろうか。日本人は大きすぎるのは好まない。
所得低下が著しい現在では、これからは、消費者のライフスタイルを想定した商品、すなわち、消費者の生活価値をあげるような物を作ること、そして、そのブランディングが必要ということになるのだろう。企業イメージは後から付いてくると思う。これからは技術力はあまり日の目を見ないかもしれない…..