企業改革のための意識改革

テレビ朝日のサンデープロジェクトJeffrey R. Immelt氏のインタビューを放送していました。同時多発テロ以降落ちこみを指摘されていたGEをいかに導き成功したかという内容でした。GEを実際に取材した映像も含まれていました。

Immelt氏はインタビューの中で、リーダは過去の成功に拘らず変化することを訴え続けなければならないと言っていました。

変革の一端としてトヨタ生産方式を採用したGE Aircraft Engineの工場内が紹介されました。シックス・シグマという品質管理手法に加え、トヨタ生産方式を採用したことで、品質に加え、製造期間、納期、在庫量まで改善されたという内容でした。

変化が企業に成功をもたらすことは知られています。実際多くの企業は変革に取り組んでいますし、GEが変化し成功を収めていることはわかりました。では、どうやって変化するという風土なり意識を企業が持つことができたのでしょうか。

企業が変革を成功させるためには、企業を構成するもっとも重要な要素である「人」に変革を意識させることに尽きるでしょう。教科書的にいっても資本を資産に変え資本に還元するという行為は「人」にしかできません。それ以上に何ごとも「良くする」というアイデアは「人」からしか生まれません。「人」のやる気なくしては変革はありえないでしょう。

しかし、30万人と紹介されたGEの従業員が変革を意識することは容易ではないでしょう。Immelt氏も企業内には現状維持の要求がおおきいことを認めています。Immelt氏は「訴え続ける」ことの実践を、年4回の全従業員宛の電子メールでおこなっているようです。インタビューに登場した従業員はImmelt氏の危機感が伝わったと言っています。

電子メールだけで意識改革が行われたとは思えませんが、媒体は何にせよ組織変革のための意識改革をリーダが直接メンバーに訴えるという手法はとても効率がよく正確です。

意識改革の段階で目標の正確さや情報を疑うといった致命的な問題を排除できるからです。活動そのものやリーダの意識さえも不透明になることもないでしょう。

「リーダが直接語りかける」一部の有能な経営者の手法でなく、企業が存続し続けるには必須の手法であると思います。

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