アップル、IBMを見限る–Macにインテル製プロセッサを採用へ
CNet Japan 2005年6月4日の記事。
これってショッキングな話です。Wintelといわれるほど、Intel MPUはWindowsに傾倒しているというのがもっぱらの時勢。WIndowsがPowerPCにのることがあっても、MacがIntel MPUを撰ぶことはないというのが私のなかでの常識。MacOSのかなりの部分を書き変えることになりそう。なんといってもx86系はCISCの代表。PowerPCはRISCの担い手。この違いを乗り越えるのは勇気がいるでしょう。
少し前にIBMはPersonalComputer部門を中国のレノボに売却しました。ThinkPadのサイトからもIBMのロゴが消えて寂しいものです。また、ThinkPadからデジタル家電へ–IBM大和事業所が衣替え(CNet Japan 2005年5月31日記事)という記事はIBMのコンピュータ離れを感じさせます。
もう1つあります。IBM、ソニー、SCEI、東芝 次世代プロセッサ「Cell」の技術仕様を公開 ((IBM プレスリリース 2005年2月7日)IBMはプロセッサ事業を大きく転換させようとしているようです。CellはPowerPCベースとはいえまったく同じものではないでしょう。こうした状況からAppleはまさに、PowerPCからの乗り換えを迫られていたと考えた方がよさそうです。
さて、そうならば未知数のCell, 実績のあるx86。Appleの短期的な事業運営を考えるとx86を撰択せざるをえない状況だったのでは無いでしょうか。
なにはともあれ、最近はマルチコアや64bit化といったMPUのアーキテクチャ、それも基本的な部分の話題が多い。この状況がどう転ぶかでコンピュータやPDA, 家電といった事業を扱う企業は重要な撰択をせまられることになるかもしれない。